その1.有限責任性がある
有限責任とは、会社が倒産した場合に、出資者が出資した金額(お金)の範囲でしか、損失の責任を負わないという考え方です。
どこかの株式会社が倒産しても、その会社の株主は株(株を購入したお金)の価値がなくなる(損をする)だけで、その会社に対する責任は負いません。
合同会社も同様に有限責任です。
たとえば、合同会社設立の際に社員が「100万円」出資したとします。その会社が借金を背負って倒産した場合でも、社員の出資額100万円は返ってきませんが、社員個人として会社の借金を返済する責任は負わなくていいということです。
その2.内部自治が可能
内部自治とは、 組織運営のルールを構成員が主体的に決めることができるということです。
合同会社では社員(出資者)の合意によって、任意に組織運営のルールを決めることができます。
株式会社では法律によって厳格に機関設計のルールが定まっています。
株主総会、取締役、取締役会、監査役などの機関がありますが、合同会社は絶対におかなければならない機関というものはありません。社員の合意で自由に組織設計をすることもできます。
また、合同会社では、利益の分配方法についても出資額によらず、出資者間の合意で自由に利益の配分を定めることもできます(株式会社の場合は、出資額に応じて配当も決まります)。
たとえば、少額しか出資していない社員でも、持っている技術やノウハウなどで、会社へ多大に貢献している社員に利益配分を多く与えることもできます。
これは合同会社の大きな特徴の一つでしょう。
その3.役員の任期がない
合同会社の役員(業務執行社員・代表社員)には、任期の定めがありません。したがって、定款において特別の定めを置かない限り、退社するまで役員でいることができます。
また、役員任期がないということは、法務局へ再任等の登記手続きを行う必要がないということになります。
株式会社では役員任期が2年~10年と定められているため、役員の任期ごとに法務局へ再任等の登記手続きが必要です。登記の度に発生する手間や費用が、合同会社では不要になります。
その4.合同会社は出資者=経営者
合同会社では、会社に出資をした人「社員」と言いますが、この「社員」が経営するのが原則です。
つまり、出資者=経営者になります。
株式会社では、出資者「株主」はお金を出すだけであり、会社の経営を行うのは取締役ですので、出資者「株主」と経営者「取締役」は基本的に異なる人物を想定しています(株主と取締役が同一人物でも構いません)。
しかしながら、合同会社では社員全員が経営に参画します。社員自らが事業を行うため、素早い意思決定が可能と言われています。
もし特定の社員にだけ経営を任せたいといった場合は、定款で定めることによって、特定の人だけが経営することもできます。
その5.合同会社に向いている業種
合同会社は株式会社と比べて、設立費用やランニングコストが安く抑えらるのが特徴です。
株式会社では、設立する際の法定費用(実費)として、18万円~24万円程度かかるのに対し、合同会社では10万円程度に抑えることができます。ランニングコストも、株式会社では毎年の決算公告に6万円程度、役員変更登記のための登記費用に数万円かかりますが、合同会社ではこれらの費用はかかりません。
合同会社は、1人で経営をする場合や家族経営する場合など、比較的小規模な会社の設立に多く用いられています。
また、節税目的のためだけに会社を設立する場合や、法人格が必要な場合などに合同会社を選択することが考えられます。
合同会社に向いている業種では、介護事業、インターネット関連事業、ネットビジネス、建設業・工事業、飲食店、サロンなど、会社の知名度に関係なく、個人向けサービスを展開している業種が合同会社に向いていると言えます。




