訪問入浴介護とは?
訪問入浴介護は、
とされています。
訪問入浴介護サービスは、都道府県又は市から指定を受けた事業所(以下、訪問入浴介護事業所)が行います。
訪問入浴介護の対象者とは?
要介護認定で要介護1~5の方は訪問入浴介護が、要支援1~2の方は介護予防訪問入浴介護が対象になります。
訪問入浴介護を行うための基準
法人格を有すること
訪問介護事業を行うには、株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人などの「法人」であることが必要です。
法人の種別は問われませんが、法人を設立してからでなければ申請をすることができません。
人員基準を満たすこと
訪問入浴介護事業を行うには、必要な人員を置かなければなりません。
申請時点で必要な人員が確保できている必要があります。また、指定後においても、実際にサービス利用者がいるかどうかに関わらず、人員を確保していることが求められています。
管理者
1人以上必要です。
管理者は、専ら訪問入浴介護事業所の管理に係る職務に従事する常勤の者でなければなりません。
ただし、訪問入浴介護事業所の管理上支障がない場合は、訪問入浴介護事業所の他の職務に従事し、又は他の事業所、施設等の職務に従事することができます。
管理者は後述する「看護師又は准看護師」「介護職員」との兼任が可能です。
看護師又は准看護師
1人以上必要です。
介護職員
2人以上必要です。必要な資格は特にありません。
常勤でなければならない人員について
看護師又は准看護師か、介護職員のうち、1人以上は常勤でなければなりません。
設備基準を満たすこと
訪問入浴介護事業所は、事業の運営を行うために必要な広さを有する「専用の区画」を設けるほか、訪問入浴介護の提供に必要な「浴槽等の設備及び備品等」を備えなければなりません。
なお、東京都では、事務室や設備・備品などの保管スペース、浴槽や車両について、次のように規定しています。
事務室について
訪問入浴介護専用の事務室を確保することまでは求められていません。間仕切り等で、専用の区画が明確に特定されていれば問題ないとされています。
受付・相談や設備・備品などの保管スペースについて
受付や相談を受けるための適切なスペースや、浴槽等の備品や設備を保管するスペースが必要になります。
訪問入浴介護に必要な浴槽や車両等について
特に、手指を洗浄するための設備等感染症予防に必要な設備等を備えること。
ただし、他の事業所、施設等と同一敷地内にある場合であって、指定訪問入浴介護の事業及び当該他の事業所、施設等の運営に支障がない場合は、当該他の事業所、施設等に備え付けられた設備及び備品等を使用することができるものとする。
訪問入浴介護を行うには、次の物品や設備等が必要になります。
- 身体の不自由な者が入浴するのに適した浴槽
- 浴槽を運搬し又は入浴設備を備えた車両
- 手指を洗浄するための設備等感染症予防に必要な設備
※申請先の自治体によって、設備基準は細かく異なりますので、事前に確認を行う必要があります。
運営基準を満たすこと
運営基準とは、適切なサービスを提供するにあたって訪問入浴介護事業者が行わなければならない事項や留意すべき事項など、事業を実施する上で求められる運営上の基準です。
運営基準は多数ありますが、その多くは指定申請後に満たすべき基準になっています。また、独自の運営基準を設けている自治体もあります。
訪問入浴介護事業所が満たすべき運営基準項目の例
- サービス内容及び手続の説明及び同意
- サービス提供拒否の禁止
- サービス提供困難時の対応
- 受給資格等の確認
- 要介護認定の申請に係る援助
- 心身の状況等の把握
- 居宅介護支援事業者等との連携
- 法定代理受領サービスの提供を受けるための援助
- 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供
- 居宅サービス計画等の変更の援助
- 身分を証する書類の携行
- サービスの提供の記録
- 保険給付の請求のための証明書の交付
- 利用者に関する市町村への通知
- 業務継続計画の策定等
- 衛生管理等
- 掲示
- 秘密保持等
- 広告
- 居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止
- 苦情処理
- 地域との連携等
- 事故発生時の対応
- 虐待の防止
- 利用料等の受領
- 訪問入浴介護の基本取扱方針・具体的取扱方針
- 緊急時等の対応
- 管理者の責務
- 運営規程
- 勤務体制の確保等
- 記録の整備
申請先と開業までのスケジュールについて
訪問入浴介護事業を行うための申請書の提出窓口は、都道府県(指定都市・中核市では市)です。この申請に基づき指定を行う行政機関を「指定権者」と呼びます。
指定権者から指定を受けなければ、訪問入浴介護事業を行うことはできません。指定日は、基本的に「毎月1日」です。
指定までのスケジュールや、申請前の研修・事前相談の要否は指定権者によって異なるため、事前に確認することが重要です。
東京都の場合
- 申請先:公益財団法人東京都福祉保健財団(介護事業者指定室)。八王子市内の事業所は八王子市へお問い合わせください。
- 申請方法:原則として「電子申請・届出システム」で提出します(郵送はやむを得ない場合のみ)。
- 指定日:毎月1日
- 申請期限:指定予定日の2か月前の15日まで(電子申請の場合は15日23時59分までにシステムへ到達。郵送の場合は15日を目途に送付)
- 新規指定前研修:受講が必須です。申込期限は、指定予定日の4か月前の末日までです。
- 事前相談:東京都福祉保健財団で受け付けています(毎月15日頃は申請受付が集中するため、この期間の事前相談は控えるよう案内されています)。
- 区市町村の意見(条件付加):令和8年度は、武蔵村山市で、訪問入浴介護が条件付加の対象です。同市で開設する場合は、申請前に市の介護保険担当への事前相談が必要です(対象は年度ごとに変わります)。
たとえば4月1日に開業する場合は、「12月末日までに研修申込 → 研修受講 → 2月15日までに申請 → 4月1日指定」という流れになります。法人設立・物件確保・人員確保を含め、遅くとも半年前から準備を始めることをおすすめします。
※手続きやスケジュールは変更されることがあります。申請前に、東京都・東京都福祉保健財団の最新情報をご確認ください。
申請に必要となる書類の例(東京都の場合)
訪問入浴介護の指定申請に必要となる書類の例を掲載しました。
指定権者である自治体によって、必要な書類の種類や内容は異なります。
事前に自治体HPを確認したり、申請窓口に問い合わせをしたりして、必要な書類を確定させてから、書類の収集や作成に入るとスムーズです。
ここでは、東京都に申請を行う場合の必要書類の一覧を掲載しています。
- 指定申請書
- 訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護事業所の指定等に係る記載事項
- 申請者の登記事項証明書又は条例等
- 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表
- 資格証の写し
- 事業所の平面図
- 外観及び内部の様子、入浴車両の概要がわかる写真
- 運営規程(料金表含む)
- 利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要
- 協力医療機関との契約の内容
- 誓約書及び誓約書別紙
- 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書、体制等状況一覧表、加算様式・参考様式(加算を算定する場合のみ)
- 雇用契約、就業規則に関するチェックリスト
開業後の労務管理
指定を受けて事業を始めると、職員の雇用に伴う労務管理が始まります。雇用契約書・就業規則の整備、時間外労働を行わせる場合の36協定の届出、社会保険・労働保険の手続きなどです。人員基準を満たす勤務体制を保ちながら、労働基準法などのルールにも沿って運営する必要があります。
